​優子さんに聞く『ぽれぽれへの想い』

◆優子さんに聞く『ぽれぽれへの想い』

 

 

ー〔ぽれぽれ〕で、どんなことを伝えていきたいですか?

 

「自分の感覚がまわりの人と大きく異なったり、同調を求められることに苦痛を感じたり、刺激に敏感過ぎることで、社会の中に居場所が見つけられなかったり、生き辛さを感じる子どもが急増しています。そうした子どもたち一人ひとりに“みんな自分の生きたいように生きていいんだよ”ということを伝えていきたいと思っています。それと同時に、子どもたちの特質を受け止めて、応援するおかあさんたちにも、そのことをしっかり伝えて、ケアしていきたいと思っています」

 

 

 

ーなぜ“、そのようなことを伝えたいと思うようになったのですか?

 

「私自身、先生や親から“これが正しい”“こうでなければならない”と教えられると、そうでない意見があっていいじゃないか、と考えるような子どもでした。かと言って、集団の中で、はみ出してしまうような言動はいけないとも思っていて、そうした自分の意見は隠していたようなところがありました。それが、大学で心理学を学びながら「自己表現」や「自己開示」の大切さに氣づくようになり、また教育やカウンセリングの現場で多くの子どもたちと向き合うことで、居場所の見つけられない子どもたちの「自己表現」や「自己開示」のお手伝いをしたいという思いを強くしていきました。みんなが自己開示し合って、その特質をつかめば、もっとラクになれる。そして、その凸凹をみんなで補い合えればすばらしいと思うんです」

 

 

 

ーいま、提供しているサービスはカウンセリングばかりではありませんね

 

「はい。20代の頃から、学校現場や子育て支援センターで心理カウンセリングの仕事に就いて、責任のある仕事をさせてもらいました。当時はまだ数の少なかった特別支援教育士の資格も取得して、数多くの発達障害の子どもたちやその親御さんとも向き合いました。ただ私には、何かに熱中すると突き進むところがあって、ときにはまわりのことが目に見えなくなってしまいます。20代後半には猛然といきすぎて体調を崩してしまいました。その時、たまたま紹介されてかかった中医学の先生に、氣のめぐりを整えてもらって体調が改善するという経験をしました。氣は目には見えませんが、確実に存在して、大切な役割を果たしている。それを知ったことが、一つの転換点になりました。直傳靈氣ほか、私たちの提供するヒーリングは氣を扱うものですが、身体をゆるめて氣を巡らせることで、心も整えることができるのです。そこからいろいろと、スピリチュアルなことも含め勉強していきました。そして、その知識や技術を積むにつれ、心の問題を解決していくためには、心だけにフォーカスするのではなく、身体や霊性からのアプローチも併せて考えていくことがが大切だと思うようになっていきました」

 

 

 

ーパートナーの太郎さんと出会ったのは利尻島だったとか

 

「学生時代から旅が好きで、長い休みが取れるとバックパックであちこち行っていました。そうした旅先の利尻島で出会ったんです。バックパッカーの魅力の一つは、いろいろな生き方をしている人と会えることなんですけど、そうした中でも太郎くんには、よい意味でのこだわりのなさというか、常識に囚われない自分にはない自由さをもっていて、素敵な人だなと思いました。太郎くんの影響も大きいですし、旅での経験や出会いはとても貴重で、それも“みんな自分の生きたいように生きていいんだよ”というメッセージにつながっていると思います」

 

 

 

ーサロンを開こうと思ったきっかけは何だったんですか?

 

「前々から、そういう夢や構想があったというわけではないんです。結婚して、子どもが生まれ、フルタイムで働きに出なくなってからも、どういうわけか、まわりのママたちから体調のことや子育てのことなど、相談を受けることが少なくありませんでした。そこでヒーリングをしたり、アストロロジーを使ったりしていたら、口コミで評判になって。また、そういうときに託児を引受けてくれる保育士さんが近所にいたり、場所を提供してくれる方が現れたりと、後押しされているような感じでした。そうした流れの中で、自分たちのサロンを開設しようと思った大きなきっかけは、2011年の東日本大震災でした。あのショックな出来事の後、私たちはこれからどう生きていくべきだろうかを悩み、新天地を探すようなつもりで、当時3歳だった娘も一緒に、クルマで西へと目的地の定まらない旅に出たんです。数ヶ月の旅の間には、やはりさまざまな人たちに出会いました。キャンプ道具をもって旅をしていたのですが、あまり使うことがありませんでした。行く先々で、出会いがあり、ある意味「自己開示」していくと、ありがたいことに「うち泊まっていきなよ」と言っていただき、厄介になることが多かったのです。そこで、感謝の気持ちでヒーリングをさせていただくと、それが伝わって次の行き場所が決まるというような、そんな旅をしました。そうした中で、自分たちにできることや、役割といったことを再認識させてもらいました。はっきり答えが出たわけではないけれど、できることを続けていってみようと」

 

 

 

ーぽれぽれのサロンは、とてもこだわりの感じられる空間ですね

 

「ありがとうございます。無垢の素材や漆喰壁にするなど、森のような深呼吸のできる空間にしたいと、あれこれ考えて設計しました。これも工務店さんなど、出会いがあってのことです。でも、実は、こだわりすぎない、というのもコンセプトなんです。というのは、こだわりもいきすぎると、そうでなければならないという、許せない部分が大きくなりすぎて窮屈になってしまったり。あるいは、同じ考えをもつ仲間の中で、上だ、下だと無駄な比較や競争が生じてしまうことがあるんです。これまで、さまざまな場面でそうしたことを経験してきました。私もその落とし穴にはまった時期があったんですけど、のびのびと生きるためにこだわりを持っていたはずなのに、それが窮屈さや不自由さの種になるなんて本末転倒ですもよね。だから、こだわりすぎない。衣食住の生活も、そこにつながる考え方も、丁寧に考えることを大切にしたいけれど、ガチガチに、そうでなければならないという正解を求めないでいこうと。そうしたゆるい姿勢があるからかも知れませんが、サロンにはいろいろな方がいらっしゃいます。私たちは、そうした方々を地に足を着けて、どっしりとお迎えしたいと思っています。そして、一人でも、少しでも、必要な人に私たちのメッセージが届くことを願っています」